吉祥の墨色顔彩『彩美墨20色セット』レビュー|色見本と試し描き

墨のような深みと、顔彩の色彩をあわせ持つ画材
彩美墨(さいびぼく)
日本画用の顔彩でありながら、墨が含まれているという珍しい絵具です。

実際に使ってみると、

  • 墨の落ち着いたトーン
  • くすみ感のある和色
  • 水で伸ばすと現れる美しい色彩

と、かなり独特の魅力を持った画材でした。

この記事では、

  • 彩美墨とはどんな絵具か
  • 実際の色見本
  • 試し描きレビュー
  • 絵墨との違い

などを紹介します。
購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。

目次

彩美墨とは?

彩美墨パッケージ正面画像
彩美墨開封画像
彩美墨蓋裏色見本画像

彩美墨は、顔彩メーカーの吉祥と、老舗墨メーカーの古梅園が共同開発した顔彩です。

特徴は、顔彩の顔料に油煙墨を組み合わせていること。

そのため

  • 濃く塗る → 墨の表情が強く出る
  • 薄く溶く → 顔彩の色味が出る

という面白い特性があります。

さらに、墨に含まれる膠の影響で
独特の艶感が出るのも特徴です。

また、絵具を溶くとほんのり墨の香りがするのも楽しいポイント。

顔彩と墨の良さを合わせた、新しいタイプの絵具と言えるでしょう

どんな色?彩美墨の色見本一覧(全20色)

彩美墨は全部で20色セットになっています。
色名はすべて「墨○○」という名前になっていて、日本的な色名も魅力です。

主な色はこちら。全て色出ししてWEB版色見本を作ってみました。

墨燕脂

墨燕脂301 SUMI ENJI
301 SUMI ENJI

墨黄土

墨黄土302 SUMI OHDO
302 SUMI OHDO

墨黄

墨黄303 SUMI KI
303 SUMI KI

墨白緑

墨白緑304 SUMI BYAKUROKU
304 SUMI BYAKUROKU

墨緑

墨緑305 SUMI MIDORI
305 SUMI MIDORI

墨群青

墨群青306 SUMI GUNJYO
306 SUMI GUNJYO

墨代赭

墨代赭307 SUMI TAISHA
307 SUMI TAISHA

墨紅

墨紅308 SUMI BENI
308 SUMI BENI

墨水群青

墨水群青309 SUMI MIZUGUNJYO
309 SUMI MIZUGUNJYO

墨紫

墨紫310 SUMI MURASAKI
310 SUMI MURASAKI

墨白群

墨白群311 SUMI BYAKUGUN
311 SUMI BYAKUGUN

墨辰砂

墨辰砂312 SUMI SINSHA
312 SUMI SINSHA

墨鶯

墨鶯313 SUMI UGUISU
313 SUMI UGUISU

墨草

墨草314 SUMI KUSA
314 SUMI KUSA

墨柳

墨柳315 SUMI YANAGI
315 SUMI YANAGI

墨紅梅

墨紅梅316 SUMI KOHBAI
316 SUMI KOHBAI

墨栗茶

墨栗茶317 SUMI KURICHA
317 SUMI KURICHA

墨藍

墨藍318 SUMI AI
318 SUMI AI

墨群録

墨群録319 SUMI GUNROKU
319 SUMI GUNROKU

墨朱

墨朱320 SUMI SHU
320 SUMI SHU

実際に色出ししてみると、想像よりも鮮やかな色でした。
ただし通常の顔彩とは違い、どの色にも少しスモーキーな落ち着きがあります。
この絶妙なくすみがとても魅力的で、日本の伝統色のような雰囲気があります。

個人的には「墨白群」がかなり好みでした。
日本的なニュアンスカラーなので、海外でも人気が出そうな色味だと感じました。

彩美墨で試し描きしてみた

彩美墨試し描き
柿と柚子

実際に彩美墨で試し描きをしてみました。

使用した紙は
ホワイトワトソン水彩紙。

使い心地は、水彩絵具にかなり近い印象です。

ホワイトワトソンも良いのですが、竹和紙水彩紙も合いそうな雰囲気だと思いました。

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使用感

  • 水への溶けやすさ:良い
  • 発色:やや落ち着いた色
  • 絵具の硬さ:少し硬め

絵具を濃く使うと黒みのある色になり、
水を多めにすると顔彩の色が鮮やかに出てきます。

また、絵具が厚くなる部分には自然な艶が出ました。

にじみやぼかしなど、水彩の表現も問題なく使えます。

水墨画のような雰囲気にもなり、かなり面白い画材でした。

もしよろしければYouTubeで動画をアップしてますので見てみてください。チャンネル登録の方もよろしくお願いします。

彩美墨はどこで買える?

彩美墨は

  • Amazon
  • 楽天
  • Yahooショッピング
  • 画材店

などで購入できます。

発売当初は品薄でしたが、現在は比較的入手しやすくなっているようです。

私の近くの画材店でも販売されていました。

彩美墨と絵墨の違い

墨が含まれた絵具として、よく比較されるのが
絵墨(墨運堂)です。

両者の違いを簡単にまとめてみました。

バインダー(展色剤)

彩美墨
→ 膠(にかわ)

絵墨
→ アラビアゴム

絵具には顔料を紙に定着させるための糊材が使われています。

  • 顔彩 → 膠
  • 水彩絵具 → アラビアゴム

という違いがあります。

つまり彩美墨は名前の通り、顔彩寄りの画材です。

色数

彩美墨…20色

絵墨…24色(絵墨6色、絵墨明6色、絵墨淡6色、絵墨雪6色)

色数の多さは彩美墨が8色多いです。
色数では絵墨の方が多くなっています。

ただし、彩美墨は現在単色販売がないため、欲しい色だけ追加購入できない点は少し残念なところです。

絵墨は単色販売があるので、必要な色だけ買い足すことができます。

価格(税抜)

彩美墨…20色セット 定価4,900円 単色1個あたり 245円

絵墨…6色セット 定価1,200円 単色1個あたり 200円

単色1個あたりの価格は絵墨が45円安く、コスパの面では絵墨が良さそうです。ただ、シュメンケやセヌリエの水彩絵具に比べれば全然安く感じますね。

彩美墨はこんな人におすすめ

実際に使ってみて、彩美墨は次のような人におすすめだと感じました。

  • 和風の色合いが好き
  • 水墨画のような表現をしたい
  • ニュアンスカラーの絵具が好き
  • 日本画・イラスト・スケッチに使いたい

特に和風のイラストや、水墨画風の作品との相性が良さそうです。

まとめ|彩美墨は墨のニュアンスが楽しい顔彩

彩美墨は、顔彩と墨を組み合わせた珍しい画材でした。

実際に使ってみると

  • 渋いニュアンスカラー
  • 墨の深み
  • 水で広がる色彩

と、かなり個性的な絵具です。

一見すると暗い色に見えますが、溶かしてみると美しい色が現れるのが面白いところ。

20色セットで約5000円という価格も、画材としては手頃です。

見た目も美しいので、
絵を描く人へのギフトにも良さそうだと感じました。

気になる方はぜひ試してみてください。

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