レオナルド・ダ・ヴィンチの『絵画の書』をド素人なりに考察していきたいと思います。
今回はこちら。
絵画という科学は、さまざまな表面が持つすべての色と、それらの表面が覆っている物体の形姿を扱い、さらにそれらの物体の遠近感を扱う。〜以下略〜
レオナルド・ダ・ヴィンチ 絵画の書 第一部 詩と絵画について より参照
3つの探究要素
ダヴィンチにとって『色と形と遠近感』が絵を描く上での探究要素のようです。
色と形と遠近感、
『部屋とYシャツと私』のリズムでもう一度。
『色と遠近感と形』♪
・・・では彼の作品を見てみましょう。
計算されたパースと構図
この絵は特に遠近法がわかりやすく用いられているのがわかります。
画面右側の建物のラインを伸ばしてみると画面真ん中の山の方へと消失点が伸びていきます。
自然と目線が奥の山の方へと誘導されていきますね。
山は空気遠近法を用いて描かれていて遠景ほど青みを帯びて描かれているのがわかります。
対峙する二人の間に雄大な山が聳えていて、この絵のテーマの雄大さ、荘厳さを静かに感じさせています。
画面左側は均等に配置された木々、地平線と平行に描かれた塀などから画面の安定性を感じます。まるで受胎することが決まっていたかのような天使の淡々としたメッセージのように感じ取れます。
それに対し少し驚いているような仕草の聖母マリア。
画面右側は感情とシンクロしたような動きのある画面になっています。
物語を感じさせるようなリズムが生まれています。
配置が計算されていて画面の全体で均整が取れており画面内の広がり、世界観を感じさせます。
補色を意識した色彩
天使の服と聖母マリアの服に注目します。
天使の朱色の衣の上に緑色の衣があります。
この朱色と緑色は補色の関係にあり、互いに引き立てあう色なのです。
同じようにマリアも見てみます。
青い衣の下に黄色の衣を着ています。
この青と黄色も補色関係で引き立てあっています。
これ、意識して色を選んでますよ。
いや〜、すごいですね。
正確な形態と明暗が描写されている
プロポーション、手の動き、服のシワやヒダ、の正確さ、
またそれらの明暗、光と影などが違和感なく見えるというのは卓越した観察力と描写力の賜物と言えるのかもしれません。
特に手の形が美しいです。
素晴らしいの一言に尽きます。
はぁ〜生で見たい。
あとがき
彼の言葉と絵を照らし合わせてみると、描かれた絵の答え合わせができるような気がして面白く感じました。
しかし、さすがです。
これからも学んでいきたいと思います。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”davi.jpg” name=”だびんち”]それワシが描いたんじゃよw[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”naozo.jpg” name=”naozo”]はいはい[/speech_bubble]